どうも!
芦沢です。
台風が近づいたときに、よく見る台風情報。
正しく見ることができていますか?
- 白い点線の円はどういう意味なんだろう?
- 赤い丸はどういう意味なんだろう?
しっかり理解している方は少ないのではないでしょうか?
今回は、台風情報の見かたを徹底的に解説します!
台風情報とは
台風がこれからどこに進むのかを示した情報のことです。
その中でも、皆さんがよく目にするのは台風の進路図でしょう。
最長5日先(120時間後)までの進路図を様々な情報を盛り込んで表示しています。
台風進路図には5つの情報が盛り込まれています。
①中心位置
②暴風域
③強風域
④予報円
⑤暴風警戒域
順に説明します。
①中心位置
黒の✖印は、観測した時刻に実際に台風の中心があった場所になります。
注意としては観測した時刻ということ!
つまりは、あなたが台風情報を見た瞬間の中心の位置ではないことに注意してください。
台風情報は通常3時間ごとの更新(日本に接近時は1時間ごと)ですから、あなたが台風情報を見たときにはすでにその位置からさらに進んでいる可能性があります。
②暴風域
赤い丸で囲まれている場所は暴風域です。
10分間の平均の風速が25m/s以上の暴風が吹いている、もしくは吹くおそれがある場所を示しています。
平均風速が25m/s以上だと瞬間的には40m/sを超え、何かにつかまっていないと立っていられないような風が吹くことも。
お住いの地域がこの赤い丸の中に入っている場合は、風による大きな災害が出る可能性がありますから、厳重に警戒する必要があります。
③強風域
暴風域の外側に広がる黄色の円は強風域です。
10分間の平均風速が15m/s以上の強風が吹いている、もしくは吹くおそれがある場所を示しています。
瞬間的には30m/s近い風が吹くこともあるので、強風域に入っている時点で、風による被害に注意しなければいけません。
また、強風域に入るということは、台風が近くにあることでもあります。
これから暴風域に入るかもしれないと、備えることも大切です。
④予報円
白い点線の円は予報円です。
台風の中心が70%の確率で進む範囲を円形で囲って表示しています。
予報円が大きくなるからと言って台風が大きくなるわけではないので注意!
コンピュータは台風の『中心』が次に進む場所を何通りも予想します。
その予想のうちの70%が入る範囲を円で囲んでいるわけです。
図で言えば、10個の進路予想のうち7個が入っている範囲を予報円としています。(たとえ話です。実際の台風情報はもっと多くの進路予想をしています。)
予報円が大きいときはそれだけ予想にばらつきがあり、進路の予想が定まっていないことを表します。
また、気象庁の台風情報などでは予報円の中心に白色の破線を表示させることができますが、これも同じで台風の中心が必ずそこを進むわけではありませんから注意してください。
⑤暴風警戒域
白色の予報円の外側に広がる赤い円は暴風警戒域です。
これは、台風の中心が予報円の中に進んだ場合に、平均風速が25メートル以上の暴風になるおそれがある範囲の全体を表しています。
台風情報をみて、お住いの地域が暴風警戒域に入っている場合は、もしかしたらここも暴風の影響を今後受けることになるかもしれないと危機感を持つことが大切です。
暴風のおそれがない場合は、予報円のみの表示になります。
台風情報の発表時間
台風情報はリアルタイムで更新するわけではありません。
先にも述べましたが、台風情報は3時間ごとの更新で、日本に接近し影響が大きくなる場合は1時間更新となります。
台風情報の発表時間は
00時、03時、06時、09時
12時、15時、18時、21時
のおよそ50分後になります。
例えば、15時の予想は15時50分ごろに発表されるということです!
※台風が複数ある場合は、70分後~90分後になることがあるので注意が必要です。
台風の詳しい情報
進路図の横にある詳細情報を活用しよう
気象庁HPの台風進路図を見ると、横に台風に関する情報が載っています。
台風情報の発表時刻や台風の名前、中心位置などの詳細が載っています。
その中には台風の大きさと強さなど、進路図だけではわからない情報が載っているので確認するようにしてください。
台風の大きさと強さ
テレビなどで『非常に大きな台風〇号が』や『猛烈な台風〇号が』とよく聞きますよね?
台風の大きさや強さの階級には基準があります。
基準:平均風速15 m/s以上の強風域の大きさ
【超大型】 強風域の半径が800 km以上
【大型】 強風域の半径が500 km以上800 km未満
基準:最大風速
【猛烈な】 54 m/s以上
【非常に強い】 44m/s以上54m/s未満
【強い】 33m/s以上44m/s未満
平成12年5月まで、台風の大きさには『中型』『小さい』『ごく小さい』、強さには『並みの強さ』『弱い』という階級がありました。
しかし、これらの表現は『小さいならそこまで大きな被害が出ないでしょ』といった根拠のない安心感を与えてしまう可能性があるという問題があり、廃止となりました。
小さくても強力な台風というのは存在します。
近年では、千葉県の房総半島を襲った2019年の台風15号がその例です。
台風15号は昔の表現を使うと『小さい台風』に当たりますが、千葉市では最大瞬間風速が観測史上1位となる57.5 m/sを観測し、建物の倒壊など大きな被害が出ました。
お住いの地域の予想雨量や最大風速を知る方法
ここまで台風進路図の見かたや、大きさ・強さの表現などをお伝えしました。
でも、一番気になるのは、住んでいる地域にどれくらい被害が出るかですよね。
自分の住んでいる場所がどれくらいの雨や風になるのかを知るには全般台風情報がおすすめです。
気象庁の台風経路図の上のタブをクリックします。
そして、赤枠で囲まれた部分をクリックすると、全般台風情報が見られます。
ここでは、台風の中心の位置や、これからの予想などが表記されています。
また、日本に近づくおそれがある場合は、影響が予想される地方の24時間の予想雨量や最大風速なども併せて表記されているので参考にしてみてください。
防災情報は気象庁以外でもいろんなサイトで見ることができます。
まとめ
今回は台風情報を見かたを紹介しました。
意外と知らないこともあったのではないでしょうか?
台風が近づくおそれのあるときは、台風情報をこまめに確認して、早めの備えをするようにして下さいね。
それじゃ!
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