どうも!
気象予報士の芦沢です。
桜の季節がやってきましたね。富山でも3月22日(水)に桜の開花の発表がありました。
実は、桜の開花と気温には深い関係があるのはご存じでしたか?
きょうはサクラの開花と気温の関係や600度の法則についてご紹介します。
桜の開花基準
桜の開花発表を行う気象庁では、開花基準を設けたうえで発表を行います。
- 標本木の花が5~6輪咲いた日(胴咲きは対象外)
標本木とは、開花発表などを行うために気象庁が定めた草木のことであり、桜の標本木は全国で58本あります。
富山の桜(ソメイヨシノ)の標本木は、富山市にある富山地方気象台の敷地内にあります。
また、胴咲きとは、枝からではなく幹などから直接花が咲いていることを指します。
通常の咲き方とは、異なるプロセスと考えられているため、胴咲きの花は5~6輪には含めません。
600度の法則
桜の開花は気温と大きく関係しています。
よく言われるのが「600度の法則」と呼ばれるものです。
2月1日からの日最高気温を足していき、合計が600度に達すると桜が開花するという、これまでの経験に基づく法則
『600度』という値は地域によって差があり、九州では合計が1000度近くにならないと開花しないところもあります。
ただ、富山県においてはこの600度の法則がかなり当てはまるのです。
下の表は、過去5年間の富山における600度の法則の対応を調べたものです。
左が2月1日からの最高気温の合計が600度に達した日、右が実際に富山で桜が開花した日です。
600度に達した日 | 実際の桜の開花日 | |
---|---|---|
2022年 | 4月1日 | 4月2日 |
2021年 | 3月24日 | 3月24日 |
2020年 | 3月26日 | 3月27日 |
2019年 | 3月28日 | 3月28日 |
2018年 | 4月1日 | 3月27日 |
見ていただくと、2018年こそ4日ほどずれがあったものの、そのほかの年は600度に達した当日、もしくは前後1日の範囲で桜が開花していることが分かります。
ちなみに、ことし(2023年)は開花日は3月22日で、この時点での最高気温の合計は597.6度、翌日に600度に到達しました。
ことしも1日のずれということで、高い精度だったと言えそうですね。
桜の開花予想をしてみよう!
今回は、桜の開花と600度の法則についてご紹介しました。
この法則を利用すれば、毎年の桜の開花日をある程度予想することができます!
2月1日からの最高気温を足していき、予想最高気温を見て600度に達しそうな日を見つけるだけですから、どなたでも簡単に予想することができます。
ぜひ、試してみてくださいね!
では!
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